小さい子がいるとなかなか掃除がはかどらないものです。お昼寝の間に…と思っても掃除機をかければ音で起きてしまうし、かと言って子どもが起きてる間にやるのは至難の業です。
後追いの時期の赤ちゃんであれば必死の形相で追いかけてくるでしょうし、歩けるくらいの子であれば片付けているそばから散らかすでしょう。おんぶをしながらなんとか掃除機をかけるのがやっと…というママは多いのではないでしょうか。
しっかり掃除ができないことにイライラしてしまう気持ちはよくわかります。ここではストレスをためずに掃除をするコツや考え方をあげてみます。
なぜ掃除がはかどらないのか
赤ちゃんや小さい子は「目が離せない存在」であり、大きくなればなったで「子どもは部屋を汚す存在」だからです。普段外で働いでいるお父さんにとっては、なぜ一日家にいて掃除もできないのか不思議に思うことでしょう。
子どもがいる日常というのはすべて子どものペースで物事が進むものであり、やりたくてもできないことだらけなのです。細切れの時間はあってもまとまった時間はとれないものです。
また、ママにだって休息は必要ですから、子どものお昼寝タイムなど貴重な自分の時間をすべて家事にまわす必要もないのです。
きちんと掃除ができない理由は「子どもに合わせた生活をしているから」であり、「育児をしている証拠」でもあります。
なぜ掃除をするのか
赤ちゃんや子どもがいる家庭では家を清潔に保つことは大切なことです。不衛生な環境では病気やアレルギーを引き起こしたり、散らかっている部屋では落ちているものでケガをしたり誤飲してしまったりするからです。
動けるようになったらのびのびとハイハイやタッチの練習をさせたいですし、もっと大きくなったら「遊ぶスペース」を作ってあげたいものです。
また、子どもの頃の育った環境というのは大きく、部屋がきれいに片付いている家は子どもの情緒が安定しているという話もあります。子どもがいる家庭では掃除も育児の一環なのです。
できる時にできる範囲で
では、「子どものためにも掃除をしたいのに、子どものせいで掃除ができない…」このジレンマはどのように解決したらよいのでしょうか。子どもがいると物事は予定通りに進まないものですから、諦めと妥協も大切です。
ルールを決めたりあれもこれもと考えすぎず、できる時にできる範囲でする「ちょこっとながら掃除」がおすすめです。
歯を磨きながら洗面所をちょっと磨く、お風呂に入りながら床を磨く、料理をしながら炊飯器やレンジのまわりを拭く…など、いつもの動きに+アルファするだけのちょっとしたお掃除です。
掃除機がかけられない日は目についたところをコロコロだけするなど、日々のちょっとしたお掃除であっても案外きれいに保てるものです。
家全体、部屋全体ではなく、細かなパーツに分けて考えてみましょう。そうすることで、1分でできること、3分でできること…など、「かかる時間」と「具体的にやれること」が見えてきます。
カーテンレールの上を拭く、窓を磨く…までたどり着ければ大掃除も必要なくなるかもしれません。
掃除しやすい環境づくりも大切
物の置き場所を明確にするというのは片付けのテクニックの一つです。
ここ数年の断捨離ブームがあらわしているように、今は物があふれている時代ですからいかに物を減らして必要なものだけを取り入れるか…という判断が問われています。物が多いということはそれだけ掃除が大変だということでもあります。
例えば机を拭くにも机の上のものをどかさないといけない、掃除機をかけるにも床に散らばっているものを動かさないといけないとなると、掃除をするタイミングがあってもなかなか思い通りに進まないものです。
物の置き場が決まっていると、将来子どもが自分でお片付けをするときに「●●のおうちはここだよ」と教えてあげることができ、物には置き場があるんだと学ぶ場にもなります。
家事代行サービスや時短アイテムも
身内の協力が得られるようであれば一番ですがそれが難しい場合は家事代行サービスなどもあります。地域によっては出産後無料で家事代行サービス券を配布しています。
著者の場合、子どもの一時保育か家事代行か選べるという内容の券が配布され、お掃除を1時間お願いしたことがあります。
自分より目上の人があちこち掃除してくれているのを見て心苦しさを覚えましたが、子育て経験のある人ならではの理解があり「大変な時期よね」などと優しい言葉をかけてもらった記憶があります。
家事代行サービスの人は「仕事」として掃除をしてくれているので割り切って接することができます。他人が家事をすることに抵抗がある人は、ちょこっと掃除に便利なハンディタイプの掃除機やお掃除ロボットなど時短アイテムを使うのも一手ではないでしょうか。
子どもが小さいのは「今」だけ
以上子どもがいる家庭の掃除のコツや考え方についてまとめてみましたが、筆者自身は部屋の掃除が完璧なママよりも家事は後回しで子どもと遊んでいるママの方に憧れていました。
と言うのも、子どもとずっと一緒にいると家事を言い訳に逃げたくなることも多々あるからです。また、夫との関係が良好でないと家事は後回しにはできません。
第三者の目、世間体や夫への気遣いを優先するのではなく、目の前の子どもと向き合う時間を大切にしていることは母として尊敬すべきなのではないでしょうか。
価値観はそれぞれですが、子育ては非効率的なことの連続です。掃除ができないことにイライラするよりも、子どもが小さいのは「今」だけですから「今」を楽しむ気持ちを忘れないでください。