1歳後半~3歳前後、子どもが何をするにも反発してくる時があります。いわゆる第一次反抗期や「イヤイヤ期」と呼ばれるものです。
イヤイヤされる度に親はぐったりしてしまいますし、周りにも迷惑をかけて申し訳ないと思ってしまうこともあります。成長の証だとわかってはいても、イヤイヤとずっと付き合っていくのは大変なことです。できれば少しでもこのイヤイヤを減らしたいですよね。
実はこのイヤイヤしそうになる時、こちらからの声掛けでスムーズにイヤイヤせずに過ごせる場合があるのです。
普段ずっと関わっていれば、自分の子どもがどんな時にイヤイヤするかもわかってくるはずです。今回は状況ごとにどんな言葉かけかけるとよいかを紹介しますので、ぜひ毎日の育児のヒントにしてください。
着替える、靴の脱ぎ履きを嫌がる時
「これできるかな?」「脱げるかな?」と声をかけてみてください。誰かから指図されるのではなく自分でやりたいことを決めたい時ですが、「~できる」ということに関しては敏感な時期です。
本人の自尊心を守りつつ、できない時は見えないようにそっと手伝うなどしてできたことを褒めましょう。服を何パターンか用意しておいて、本人に好きなものを決めてもらいます。
お気に入りの服ばかり着てしまう時もありますが、そこは目をつむり本人の意思を尊重してください。
食べるのを嫌がる時
食べムラが出てくる時期なので、食事に悩む方も多いでしょう。食事についても「食べれるかな?」攻撃が有効ですが、効果がない場合も多いです。大好きなキャラクターの人形などが食事を食べて「おいしい!」と言うマネをしてみましょう。
食べなくて困ることもあるでしょうが、その分おやつを少なくしたり食べないで食事にするという工夫も必要です。本当にお腹が空いていれば食べるでしょうし、食べなくても元気でいるならそれはそれでよいと諦めることも大事です。
親が一生懸命になり過ぎると食事の時間も楽しくなくなってしまいます。家族で食卓を囲み、「おいしいね」と一緒に食べることが一番食欲をそそるのではないでしょうか。
買い物の時
子どもが勝手に走り回ったり、おやつコーナーから動かなくて困るなどで、買い物をするにも一苦労だというお母さん方、多いですよね。
カートにも乗ってくれなくなりますし、自分一人なら10分足らずの買い物に30分以上かかってしまうこともあるでしょう。そんな時は子どもに手伝ってもらう作戦を実行してみてください。
「この野菜取ってくれるかな?」「どの野菜にしたらいいかな?」など、子ども参加型の買い物にしてみましょう。
カートを押してもらったり(周りにぶつかってしまう場合もあるのでこっそりお母さんが押しますが)、買うものを1つだけ持ってもらってレジに出すなどの役割を与えると喜んで手伝ってくれます。
3~4歳になれば、「にんじんはどこにあるかな?」「牛乳はどこでしょう?」などミッション方式にするとさらに買い物を楽しむことができるでしょう。
また、買い物に行く前にお店の中での約束事を必ず伝えるようにしましょう。これは2歳頃から買い物に行く度根気強く伝えましょう。
約束は多くて3つまで、例えば走らない、大きな声を出さない、勝手に離れていかないなどです。そして約束が守れたらうんと褒めてあげてください。この経験を繰り返して、少しずつお店での約束を守れるようになっていきます。
お風呂を嫌がる時
お風呂が嫌いで困るという方もいるでしょう。おもちゃでいろいろ誘ってもいつもぎゃん泣きとなると困ってしまいますよね。そんな時は、普段日常で使っているものを一緒にお風呂に持って行ってみるのはどうでしょう?
電池が入っていて壊れてしまうものは無理ですが、ただのペットボトルでも十分遊べます。それに水彩絵具をほんの少し入れてみるだけで色水遊びができます。
シャボン玉や水風船もお風呂ならではの遊びですね。スマホを防水ケースに入れて音楽を流すという方法もあります。お風呂を楽しい場所にする工夫もいくらでもできますね。親も一緒になって楽しむのが一番だと思います。
寝るのを嫌がる時
布団も敷いてさぁ寝るぞ、という時になってイヤイヤが始まってしまう時もありますよね。そんな時は「寝る」ということばを出さず、部屋を薄暗い明るさにして、布団の上でごろごろするという遊びにしてしまいましょう。
寝るのが嫌なのは、きっと遊ぶのが楽しいから一日が終わってしまうのが悲しいからです。なので、また次の遊びをしようという気持ちで布団に誘ってみましょう。「このゴロン、できる?」などと声をかけてみるのもよいでしょう。
子どもはお母さんを助けたい
いつもイヤイヤされて困ってしまうという方が多いでしょうが、本来子どもはお母さんのことが大好きなので、お母さんに「ありがとう」と言われるととても嬉しくなります。
「~して」と言うよりは、「助けてくれる?」「~してくれる?」「~できる?」とお願いした方が子どもも積極的に取り組んでくれます。
もちろんいつもそれで上手くいくわけではありません。何をしてもダメな時もありますよね。そんな時は深呼吸をして自分の気持ちを落ち着かせてから、子どもの気持ちを代弁してあげましょう。
うまく言葉で説明できないもどかしさも子どもなりにあると思います。そんな時お母さんが自分の気持ちをわかってくれていると子どもが理解できれば、イヤイヤも少しは収まるものです。
イヤイヤ期は永遠に続くわけではありません。時間が長く感じてしまい体力も消耗してしまいますが、今しかないこの時期を何とか乗り越えましょう。