生後5~6か月になると離乳食が始まりますが、赤ちゃんの食器の消毒はいつまでするものなのでしょうか。赤ちゃんの成長と共に離乳食づくりや、誤飲やケガを防ぐための部屋づくり、赤ちゃんが起きている時間の過ごし方など、ママはやることが増えていきます。
そんな中で食器の消毒にも気を配らないといけない…となると負担に感じてしまうこともありますよね。今回は離乳食の食器の消毒のポイントについてご紹介します。
そもそもなぜ消毒が必要なの?
産まれたばかりの赤ちゃんは免疫力・抵抗力が弱く、細菌感染などを起こすと重症化する恐れがあります。成長と共に強くなっていきますが、生後3か月くらいまでは注意が必要です。
そのため哺乳瓶や乳首を消毒したり、大人はこまめに手を洗ったりすることが大切になります。生後1カ月くらいは母親の免疫が残っていると言われていますが、それも徐々に弱まります。
赤ちゃんが小さいうちは外出を控えた方がよいのも感染を防ぐためです。この時期は赤ちゃんが口に触れるものは消毒した方が安全と言えるでしょう。
赤ちゃんは何でも「口」で確認する
離乳食が始まる頃の赤ちゃんは、少しずつ自分で動けるようになり、手に触れるあらゆるものを口に入れてしまいます。何でも口に入れる行動は本能的なものであり、大人が手で確認するのと同じように赤ちゃんは「口」で確認しています。
同時に、いろんな菌に触れて免疫力を付けていく時期とも言えます。筆者の場合、娘が自分の手をなめたりオモチャを舐めるのはまだしも、しまいにはスリッパや網戸をなめているのを見て、焦りと不安、諦めのまじった複雑な気持ちになったものです。
いくら免疫力をつけるためとは言え、大人がみても汚いものを舐めている…!というのは受け入れがたい光景であり、こうなってくるともはや食器の消毒どころではなく掃除が追い付かない…というのが正直なところでした。
離乳食の食器は消毒の必要なし?
一般的には離乳食が始まるころから消毒は必要ないと言われています。と言うのも、生後4か月ごろから赤ちゃんの免疫力や抵抗力が上がっていくのでそれほど消毒に神経質になる必要はないようです。
また、よだれが増えてくる時期でもあるので、汚れも流れやすくなっていきます。先に述べたように、赤ちゃんは「口」を使って確認しながら免疫力をつけていく時期でもあります。
食器の消毒よりも、洗い物をためずにすぐ洗う、きちんと洗剤をすすぐ、よく乾かす…などの基本的なことに気をつけましょう。
こわいのは食中毒
食器の消毒については基本的に離乳食がはじまるころから必要なくなってきますが、注意すべきは食中毒になります。
この場合、食器そのものよりも、包丁やまな板などの消毒、調理前にしっかり手を洗うこと、食材の保存方法(10℃以下で保存)や、加熱方法(しっかり火を通すこと)などに気を付けましょう。
高温多湿の時期や、赤ちゃんの体調が悪いときなどは特に注意が必要です。生ものを切ったまな板や包丁は使う度に熱湯をかけて消毒をする、あるいは漂白剤につけるなどし、よく乾かすことが大切です。まな板などは赤ちゃん用に分けて用意するのも一手です。
スポンジや洗剤は分けるべき?
スポンジは菌の温床と言われますが、しっかり洗って乾かしていれば大人と一緒でも大丈夫です。気になるようであれば分けておくと安心ですが、それよりもスポンジをきちんと消毒すること、こまめに交換することの方が大切と言えます。
よくすすいで乾かし、たまには天日干しをしましょう。また、洗剤についても、よくすすげば大人と一緒のものでもOKです。気になるようであれば低刺激のものを選びましょう。
手荒れや環境に優しいかどうか…という問題でもありますから、自分の考えに合ったものを選んでください。
とは言えケースバイケース
以上離乳食の食器の消毒は不要と述べましたが、あくまで一般的な答えの一つです。子どもの体質やママの考え方によっては結論も違ってきます。
早産で生まれた子や双子などの場合は抵抗力がついてくるのにもっと時間がかかることもあるでしょうし、両親の体質としてお腹が弱い…などがあれば消毒には気を付けることでしょう。
また、家族に胃腸炎の人がいれば感染を防ぐためにも食器は消毒した方がよいでしょう。「あちこち舐めているのに食器だけ消毒しても無意味」「何でもかんでも除菌してたら抵抗力が弱くなる」などの考え方がある一方で、1歳くらいまで消毒を続けていたママもいます。
我が子のことですから、色々な意見に振り回されるのではなく、ママ自身が「よい」と思う方法でストレスなく育児をすることが一番だと思います。